パイワン族の村 高士村(旧Kus kus社)
2016年12月28日。国立台湾大学人類学系の陳瑪玲教授の案内で台湾南部牡丹郷高士村を訪問する。宿をお世話いただいた高士村村長の李徳福(Tjukad Papalican)さん、奥さんで文化センターの所長をつとめる張美惠(Vavua Papalican)さんには、村の抱えるさまざまな問題や展望についてお話を聞くことができた。
日本の村も同様であるが、ここでも村には若者を雇用する産業がなく、人口は減少し高齢化が進んでいる。仕事をもとめて都会へ出る若者が多く、地域振興と文化伝統の継承をどのように結びつけるかが課題とのこと。
ここ高士村は、かつてKus kus社として知られたパイワン族の大きな集落のひとつ。台湾大学が現在調査する旧集落であるsaqacenqaliは100を超える石積住居が残る村の址。この集落遺跡をどのように保存し、また集落として管理活用するのかが目下の課題となっている。